最近の地味な忙しさに負けて全然行ってなかったスターバックス。
「最近行ってないなぁ…。」と思いながらスターバックスのホームページをダラダラと見ていたらアップルパイが販売されているとの情報が載っていました。
「な、なんだと!アップルパイだと!!?…これは行かねばならない!むしろ行こう!すぐ行こう!!」
こうしてアップルパイ好きな私は、リア充な人々が少なそうな時間帯を狙いすましてスタバのある都会に向かって車を走らせたのでした。
スターバックスに到着して店内に入店。
レジは爽やかなお兄さん。スタバのエプロンを着ているので爽やかさ更に10割増し。
「私の視神経に爽やかな潤いと幸せをくれてありがとうございますウヘヘヘ」とか心の中で思いつつ、アップルパイとスターバックスラテを注文しました。
胃の調子があまりよくないけど精神はコーヒーを欲しているというややこしい状況だったのでデカフェでの注文をしました。こういう時にデカフェの存在はありがたい。
コーヒーの受け渡し場所で、コーヒーを作る店員さんをぼんやりと見ていたのですが優し気な表情で手際良くコーヒーを作れることがすごいなあと思いました。
機材を使いこなしているのは店員さんだから当たり前なのかもしれないけれど、もし自分だったらあんなに手際よく機材を使いながらコーヒー作ってたら間違いなく険しい顔になるだろうなあと思って。
何か作業を一生懸命している時やこうしてブログを打っている時、ふと鏡などに移っている自分の顔を見たらめちゃめちゃ怖い顔してて「ふぉっ!?」てなりますもん。
多分私がスタバ店員だったらめちゃめちゃ険しい顔でコーヒー作って、お客様にコーヒー渡す瞬間に無理やり笑顔を出そうとして「ニタァ」みたいな効果音が似合う顔になるんだろうなあ。
まぁ、終始ニッタニタ笑っててもそれはそれで怖いから普通が一番なんでしょうけど普通が一番難しいし普通って何だろうか。
…そんなことを考えている間にあっという間に出来上がったスターバックスラテ。
マグカップに淹れてくれていて、ふわっふわの泡が乗っかっていてもう癒される気しかしない。
アップルパイも温めてくれて白いお皿に乗っかっていて、もう美味しそうな気しかしない。
店内はまだ人が少なくて席は選び放題。
窓際の場所を陣取って外の景色を眺めながら…いただきます!!
まずはコーヒーから。
ふわふわの泡が口の中に入ってきてなんかこう優しい口当たり。
ふんわりとした泡を吸い込みつつこちらまで優しい気分になっているとその下から突如コーヒーが現れて…そっと舌をやけどしました。
例えるならば、優しくなめらかに「今日もお疲れ様♪」って笑顔をたたえつつ包み込むようにねぎらってくれてた配偶者がいきなり顔面パンチをかましてきたかのような衝撃。
しかしこちらもスターバックスという栄光のリングに上がりこんでいる身。
そんなに簡単にリングに沈められる訳にはいかない。
何事も無かったかのような振りをしてコーヒーがまだたっぷり入ったマグカップをそっとトレーに置いてフォークに持ち替え、アップルパイを食べている間にコーヒーを冷ます作戦に打って出ました。
蝶のように優雅にフォークを持ち、蜂のように鋭くアップルパイに切りかかる私。
パイというからにはパリパリとした防御力を発揮してフォークでの斬撃をバリアの如く弾いてくるのかと思ったらあっさりと斬ることができました。
パリパリした防御力で食した者の口内を内側から斬りこみにかかる超攻撃型アップルパイや、食べられはするものの食べた者の部屋にこれでもかと言う程破片を散らかしまくって下手をしたら蟻を召喚するような時間差攻撃型アップルパイなど様々な攻撃方法のアップルパイが世の中には存在するけれど、どうやらこちらのアップルパイは攻撃するつもりなどみじんも無く、さらには防御力すらも無い模様。
「…なんだ、攻撃力も防御力も無い無害な一般アップルパイだったのか。」
そうと分かれば三角にカットされたアップルパイを先のほうから切り崩して食べ進む。
柔らかなリンゴがたっぷり入っていて、パイはどこにいるのかと思うくらいのリンゴ率。リンゴの味がこれでもかというくらい味わえてとっても美味しい。
「パイ率は低い気がするけどしっとりしてて美味しい♪」
そんなことを考えながらアップルパイの食べ進めも中盤に差し掛かり、中のリンゴにフォークを突き刺して引き抜くと…
「ゴロリ。」
2センチ四方くらいあるのだろうか。
一口サイズにしてはちょっとデカいリンゴがフォークに突き刺さっていました。
「…あれ?アップルパイってこんなんだったっけ?」
マクドナルドのアップルパイの中に入っているようなどろりとしたペーストタイプや食べやすい小さめの角切り、ペラペラの薄切りなどは見たことあるけどこんなにゴロリとしたアップルパイの中身は見たことない気がする。
何かの間違いだろう。アップルパイの加工中にたまたまでっかい塊リンゴがうまいこと紛れ込んだんだよねきっと。
私はフォークに突き刺さったでかめの一口サイズリンゴをパクリと食べてもう一度アップルパイのリンゴにフォークを突き刺しました。
そして引き抜くとさっきよりも若干大きな塊リンゴがフォークに刺さっている…。
よく見たらこのアップルパイ、すごいでっかいリンゴがピラミッドみたいに層になってるじゃん。屈強なデカリンゴががっちりスクラム組んでるじゃん。
さすが天下のスターバックス、これは一般アップルパイなどでは無い。
一見無害に見せかけつつ、ピラミッドの如くみっちりと積み重なった巨大なリンゴで食べた人間の胃袋を的確に満杯にしていく。
満腹になった人間は戦意を喪失した挙句に幸せな満腹感に満たされて店を後にする。
直接で口内などを斬りにかかったり、その身を細かく部屋中に散らかすことにより蟻を召喚したりする戦闘タイプのアップルパイとは一味違う。
いわば「戦わずして勝つアップルパイ」なのである。
こんなことを考えながら食べていたらいつの間にかリンゴの部分だけ食べ終わり、パイの部分だけ残っていました。残ったパイの部分にフォークを入れると若干パリッとしてるような気がしなくもないしっとり具合で何気に美味しい。
そして恐る恐るコーヒーを飲むと程良く攻撃力(温度)が下がっており無事にパイとコーヒーのコラボレーションを楽しむことが出来ました。
思わぬ攻撃に舌をやられはしたものの、なんだかんだでコーヒーは美味しいしアップルパイはリンゴがガッツリ入ってるしで美味しいコーヒータイムをオシャレな店内で過ごすことが出来ました。
やっぱり平日スタバは最高です。