私は蜘蛛が大の苦手だ。
コンパクトな胴体に似合わない長い足、なんとも言い表すことができない気持ちの悪い見た目と動き。
糸を辺り構わず張り巡らせるタイプの蜘蛛はこちらから近寄らない限り向かってくることはないのでまぁ…なんとか…ギリギリ我慢できるが、シャカシャカと超絶高速移動してくるアシダカグモ系タイプの蜘蛛はもう本当に無理。超絶無理。
デカいやつとかあんなんもう本当にタランチュラじゃん!
「苦手なもの」について話す場では上記の内容を必死に話す私ですが、何故か蜘蛛があまり怖くない人が周りに多くてイマイチ共感が得られない。
しかも大体の相手が、蜘蛛があまり怖くないどころか「知ってる?アシダカグモなどの蜘蛛は益虫なんだよ!ゴキとかムカデとか害虫をやっつけてくれるんだから!やっつけちゃダメよ感謝しないと!」みたいな妙なポジティブ説教を食らわせてくる。
「ちくしょー!そんなに言うならお前、でっかいアシダカグモとエンカウントしても悲鳴あげたり逃げたり倒したりすんなよ!?感謝して拝んでろよ!?」
と思うものの、どうやら話を聞いているとポジティブ説教とかしてくる人達は、そもそもそんなデカいアシダカグモなどとエンカウントすること自体がほとんど無いそう。
「…嘘だろ!?」
私なんて、実家暮らしの頃から転居先、果ては現在の住居でまで尋常じゃないデカさのジャンボスパイダーと頻繁に出くわして、テンパって手が震えたり真冬なのにサウナみたいな汗流しつつスパイダーと対峙して結局逃げたり、離れたところに在住の援軍に震えながら支離滅裂な電話してどうにか蜘蛛が出たことを理解してもらって助けられたり…本当に色々あったというのに!!
しかもジャンボスパイダー共は、私が1人きりの時に狙ったかのように出てくる…!!
蜘蛛にしょっちゅう出くわす蜘蛛が大の苦手な私と、蜘蛛は益虫だと豪語する特に苦手ではないし蜘蛛にもほとんど出会わない人。
…一体私と彼らのなにが違って、そしてエンカウント率も違うのか。
真面目に考えてみた結果、蜘蛛が大丈夫な人は「蜘蛛の存在を気にも止めていない」から気付かずに済んでいるのではないか?という考えに行き着いた。
蜘蛛がなんともない人が居た部屋に後から私が入室した時によくわからない虫を見つけたことがある。
私「虫いるじゃん!気付かなかったの!?」
相手「へ?あぁホントだ虫いるねー。気付かなかったわー。」
心底どうでも良さそうな顔でコメントされてなんともムシャクシャしたものだが、このような感じで「私のように気にする人は気づいてしまう・気にしない人は気付きもしない」という状況がスパイダーとのエンカウント率に繋がっているのではないだろうか。
ここまで考えていたらふと気付いた。
蜘蛛と1回エンカウントしたら「1シアワセ」という単位が貰えると無理矢理仮定すれば、通常の人が見落としたり気付かなかった「シアワセ」に私は余裕で気付いて見つけてきたから余裕で「10シアワセ」は超えているのではないか…?
つまり私は「見付ける能力」に長けている…?
…今はスパイダーしか見つけられないけれど、明確な「リア充」を強く頭で考え続ければ「リア充要素」をザクザクと見つけて手に入れ、リア充人生まっしぐらに生きていけるのではないか?
フッ…フハハハハハ!!
リア充への道、ショートカットコースを見つけたり!!!
なんてアホなブログを書いてるそばから小さい蜘蛛がテーブルの上を歩いているので、明日は大人しく蜘蛛専用殺虫スプレー買いに行ってくることにします。